おじいちゃん先生は、皮膚科の先生。
長女が、小学生の時
眉毛の辺りの皮膚に異常が出始め
いつもの皮膚科に通ったけれど
一向に良くならず、異常が広がってきた。
これは大きな病院に行った方がいいと思い、
大きな病院へ
皮膚科専門の先生は、これは治らないでしょう。みたいなことを言われ、
例となる、写真を何枚も見せられた。
見せられた写真は、我が娘とは違う症状だ。と、言い聞かせるけど
写真が脳裏を離れない。
治らないと言われる病院に行っても治らないので、
次の予約はせずに、違う病院を探すことにした。
電話帳を広げて、何件も皮膚科にいった。
残すは、通える範囲は一つ。
ここがダメなら、遠くても仕方がないな・・・・
望みをかけて、その病院へ。
住宅街の、白い小さな皮膚科。
名前を呼ばれて、診察室に入ると
白髪のおじいちゃん先生だった。

今までの経緯を説明した。
おじいちゃん先生は、穏やかで、微笑んでいた。
おじいちゃん先生は、娘の眉毛の辺りを見て、
「よくなるからね、必ず、よくなるからね。」
と、言いながら、塗り薬を塗ってくれた。
私の頬には涙が・・・
今までの心配が消え去り、治るという希望が見えた。

それから娘と私は、そのおじいちゃん先生の所に通い
おじいちゃん先生に、
「よくなるからね、必ず、よくなるからね。」
と、塗り薬を塗ってもらった。
塗り薬は、他の病院でもらったものと同じ。
違うのは、おじいちゃん先生の手と言葉だけ。

半年ぐらい通ったかな。
広がっていた症状が、小さくなり
もう大丈夫だと言われ、通わなくなった。
それから数年後、私に蕁麻疹が出来て
おじいちゃん先生の所に、急いで行った。
おじいちゃん先生が、何を食べた?
食べたものを言うと、◯◯だな。と。
そして、おじいちゃん先生は
「今日から、ご飯とお漬物だけを食べなさい」
私は、「3食とも?」
何度も聞き直した。
おじいちゃん先生は、優しく、頷いた。
「一週間して、それでも治らなかったらまた来なさい。」
とだけ、薬も無し。
帰りに、お漬物を買い、
おじいちゃん先生の言われる通りに、3食 ご飯とお漬物。
なんと、3日目で治った。
そのおじいちゃん先生が、私の枕元に現れた。
続く